[ふるふる、と首を振り、残る滴と泣きすぎた事が齎す鈍い感覚を振り払い。見やった先には、交差する二人の姿]…………。[二人、双方に思う所はある。全力でぶつかる事で、今までと違う想いを抱く少女と。事起きる前、当たり前に懐いていたひとと。どちらが天穹《そら》に、未来《さき》に届くんだろう。そんな事を考えつつ、ぎゅ、と手にしたハンカチを握りしめた。*]