[彼に声が届いたということは、この世界に来ているということだ。また思考の海に沈みそうになった途端、不意に影が落ちた>>+39のを感じて空を見上げる。純白の翼を広げ、上空を大きく旋回する天使――彼だとすぐに分かって、その名前を呼んだ。] ――ウェルシュ……![翼が正常なら飛んで近付くところだが、折れてしまっていては飛ぶことは不可能。故に名前を呼ぶことしか出来ず、その間シメオン達から意識は逸れて、視線も意識も全て彼へと向けられていた。]