[そうして、また意識がふっと途切れ、目を覚ます。それは数分の間であったかもしれないし、一瞬のことであったかもしれないが、自身の亡骸が眠るコクーンの傍に、座り込んでいた。そういえば、身体がまったく苦しくないのはいつ以来だろう。どうにも現実味のない感覚に、ふるりと首を振る。尻尾のようにふさりと揺れる後ろ髪の慣れた重みも、今は定かではなくて。周りに誰か姿があったとしても、気付いたのはこのときのこと。『ラグナロク』探しが始まると知ることになるのは、この後のこと。]