[そして四つの絆石が揃い、門が開かれる。
その先にあったのは、暗黒色の蠢くもの。
生き物のようには見えず、されど門の向こうへ踏み入れば、こちらを認識したかのように唸るような音を立てる]
なるほどね……百年も悪いものが積もり積もれば、こんな風になるわけか。
[ミリアムの動きを待ちつつゆっくりと構えていると、まるで唸りを打ち消すかのような声が響いた。
それを発するのは、仔竜の面影残す薄碧の竜。
けれど、その声はどこか――この『世界軸』の内側だけでない、もっと大きなものの想いを乗せているようにも思えた]