―瘴気の奔流の中―
……っ、くっ……
ゾフィヤ……!
[重い頭を振って、辺りを見渡す。
ゾフィヤの体が、一瞬崩れ>>+30、どうにか姿を保とうと蹲るのが見えた。
いけない、このままだと……!]
手、を……
[流れに飲まれないよう、身を低くしたまま彼女の傍ににじり寄る。腕を伸ばし、その手を取った。
――傷跡の残る、左腕で]
だいじょ、ぶ……
だいじょうぶ、だから……っ
[そしてもう一方の腕を、背に回す。まるで瘴気の流れから守るように。
彼女がこの場に留まっていられるよう、意識を保っていられるよう。
左手に力を込めて、言葉をかけ続けた]