駄目じゃないさ。全然、駄目なんかじゃない。そこに欲しいものがあるなら、望むものがあるなら、誰だって、手を伸ばすと思う。[「笑えよ」>>6:14と言われれば、]……ばァか。笑えって言いながら、 ……泣いてるじゃねーか。[触れられないとわかっているのに、涙をぬぐうように手を伸ばした。 肩に寄りそって、金砂色の髪を撫ぜた。 そうやって、ずっと彼の声を聴いていた。 ――――蒼氷色の瞳から涙が枯れ果てるまで。**]