— 古城・不自然に長い階段 —
ああ…これは、素晴らしい
[長い階段の半ばにあって、
梟は鏡のように磨かれた段差を指で辿り、頷いた]
蛇の方の趣味は 実に
佳いものだ
[しみじみ呟き段差に腰を下ろす。
紅榴候においては本音と建前なり責任なりがあるにせよ、その行動の多くは、
純粋にその瞬間にやりたいことを希求するようにできている]
[涼やかに笑んで、段差の一つを踵で踏んだ。
それと同時に一斉に残りの階段も引っ込み、できあがるのは胸躍る長い滑り台>>1:189
梟の姿は階段の上から下まで一気に滑り降りると、床へ触れる前に羽音となって消えた*]