無茶しないで勝てる相手じゃなかったよ。[くぐもった声>>+22での言葉にはそんな風に返した。10年前よりもついた筋肉、身体についた古傷。戦い抜いて築き上げたものがヴェルナーの身体にはあった。左腕から薬を塗られていく。自分の手ではもう感じられぬ、柔らかい指の感触がそこにはあった。右手が握り締められ、軋むような小さな音が鳴る]