― 過去 ―[水皿をだされた。 しぶしぶといった様子で舐めるが、あまいものがほしい。 甘いものの取り過ぎは猫にはよくないって猫もよくわかっているのだが]ふなぁあ…[喉の渇きを潤すと、雑然とした雑貨屋の中を物色する。 ふと、小さな宝石箱―といっても、豪華なものではなくて、少女がそっと机の中に秘めているようなタイプの―が棚に乗っているのが目に入る。 スノウにはそれに見覚えがあった。 いなくなったおばあちゃんの家に、昔あったやつだ]にゃぁ。[じっとその小箱をみつめた*]