[『籠入り姫』の名を知る者にとって、突然泣き出した少女の様子は驚きを誘うもの。そんな、息呑む気配が広がる空間に、ひとりだけ、違う空気の主がいた]『ちょ、なんで泣かしてるしー!』[ばさばさと主張した黒白斑翼の『山翡翠』は。すぐ隣にいた、『審判』に嵌められたマスターの一人に『やかましい』の一言と共にどつかれ、そのまま沈没したとか。*]