[3つ目と4つ目は、口にするまで少々ためらいがちになる。目をつむり、ぎゅっと手を握りなおし、それからやっと口を開くか] “つれていくなら” “かわりに” “ぼくを”[最後の言葉は「ああ、いってしまったなあ…」と、少し涙目になりながら] “そのこほど” “むくな” “たましいでは” “ありませんが”[それでも最後まで言葉を作り、黒衣の男の様子を伺うだろう。さて、誤解は解かれるのだろうか?]