『はい!』[驚いて声の持ち主に視線を向けた。声は重なっていた気がする。自分の方が早く当てられたのは、名前の文字が早かったからだ。最初に指名されての素振りは、無我夢中だった。上出来かと言えばどうだったか。空回りしてやしなかったか。気合だけは、あったような気がする。]