[宙に溶け込んだ高祖に気づく様子もない儘に。 少女は寝台へと歩み、臥し墜ちた。 古代の贄姫は静かに微笑う] (――夢を魅せてあげましょう) (――今までお前が見せられる事のなかっただろう夢を)[無言の聲を送り込んで、透明な躰をふわりと浮かばせた。 空気を震わせもせず、身を寄せる。 四代の"抱擁"を隔てた少女の額に口接けて。 その精神[こころ]に甘き毒を送り込んでいった]