[声をかけると、牢の中から銀色の狼がこちらに近づいてくる。
出たのは、自分の体調を心配する言葉だった>>+26
王子を憎いと言っていた。殺したかったとも。
どうして、牢に閉じ込められながら、こちらの心配をできるんだろう。
こちらは、まだ彼を信用しきれてるとはいえないのに。
目線に合わせてしゃがみこんだ]
おはようございます、クレステッドさん
でも違いますよ
あなたの身体の具合はどうですかって聞いたんです
大丈夫そうなら良かったです
[微笑んで、牢に手を入れて頭を少しだけ撫でた。
銀毛が、ふわりふわりとした。
その後すぐはっとして手を抜いた]
すいません、なんだか失礼なことをしていますね
[まるで犬を撫でるようにしてしまったことに気づいて、恐縮し、少し下がった]