──── レストラン ────
[レストランに足を踏み入れた私は、その中にいる人物を捉えて咄嗟にオクタヴィアの後ろへと隠れてしまった。
そう。
レストランの中には、私たちと同じように浮遊している人間がいたのである。
つまり、相手は私を把握できてしまう。
……またいつもの恐怖が襲ってくる。
しかし、今はオクタヴィアが居たからか、体の震えは幾らか落ち着いていた。
オクタヴィアの陰から様子を伺う。
相手は気づいただろうか?
どちらにしろ、私は気づくのだ。
その人は、さっきまで"あっち側"にいた人だという事に。]