[彼の手を握りしめながら、ふとつぶやく。]
ソマリって……
なんだか……その、
ペチュニアみたいよね。
華やかで、鮮やかで
そのくせ繊細で……
あの花、手入れが楽なようで
意外と面倒くさいのよ……。
でも、……キレイなのよね。
[思い浮かべたのは淡い黄色の花。
見ている者をホッと和ませるようなそんな花。
花言葉を覚えているかは……ソマリの記憶力次第。
ポツリとそんなことを呟いて、自分の言葉に自分で笑った。
それはもしかしたら、自分が半獣へと変化し、それが進行しているからかもしれないけれど。
同じような彼の存在に、安堵しているだけなのかもしれないけれど。
優しく笑う顔を見れば、じんわりと胸が温かくなるのはきっと。
「あなたと一緒なら心がやわらぐ」]