― 内庭・東屋 ―[水鏡からの報告の声は、こちらの耳へも届いていた。 二柱の会話に口を挟むことはなかったが] 無事、のようですね。[皆、の中には当然ながら自身の主も含まれているだろう。 無論誰が傷付くことも望んではいないが、真っ先に浮かぶのはそのことで密かに安堵の息を漏らす。 彼の戦友だというレトの名が挙がった際も、つい意識を向けていた]