人狼物語−薔薇の下国

124 【TMMI】バベルの大図書館


【見】 【墓】 司書 アイリ

[アデルはもう一人のアデルに手を伸ばしたが、その手は届く事なくカレー缶を抱えた自分と、もう一人のアデルは闇に吸い込まれてしまった。

「ボクらは、、、死んだ、のか。」

彼がそう呟いたのを聞いて、妙に納得をしてしまった]

そうか、なるほど。
夢ではなくて、死んだから身体が物体をすり抜けるようになってしまったのか。

[片手を掲げ、天に透かしてみる。
先ほどまでは気が動転していたから気がつかなかったが、意識して見てみると、その手はうっすらと透けていた。

――自分は、死んだ。

死因についてはいまいち把握していなかったが、とりあえず死んでしまったらしい。
しかし、そう自覚したところでさして悲しくも何ともなかった。

ただ、折角自分の部屋が貰えたのになぁとか、自分なりに一生懸命色々勉強したのに、結局一度も仕事する事なかったなぁとか。そこが残念だったくらいで。
当たり前だ。自分はポットから出されてまだ実質3日しか立っていない。
この世に執着するような思い出もなかったし、別れを惜しむような相手も存在しないのだから]

(+27) 2014/01/19(Sun) 04:53:59

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