私は…私達は、仮に、忘れてしまったとしても。今ここで、これまで何も知らなかったんだと知ってしまった。でも、皆は。これからもずっと、知らないままで居て欲しいと、思うんだ。[知りたがりと称する司書から、私の本体を調べる長へと視線を戻し。私の我儘かもしれないがと断りを入れながらも、受け止めきれない現実をせめて他の皆には知らせたくないと呟いた*]