……なら、良かった。
[――涙はまだ、その瞳から、消えてはいなかったけど。
それでも、笑ってくれた彼女(>>+15)に、穏やかな喜びがじわり滲んだ]
生きていてほしかった――か。
だけどね……それは、私も同じだよ。
私だって、きみには、生きていて欲しかった。それは、お互い様だよ。
……それに、私だけ生きていても――な。
[――男にも、後悔はあった。あのとき、そのまま燃料を受け取りについていけば――、と。
あるいは翌日、あの日に、彼女がひとりで行動することもなく、運命は変わっていたかもしれない、と。
けれども、そんなIFを考えても仕方がないから――、]