[身を乗り出してきたオズワルドは、戦記マニアというわけではないだろう。]
彼が総指揮を執っていたワケではないが、芯のある軍だった。
虎のように果敢で、犬のように忠実な、あの将らしい用兵だったな。
傭兵大国として、経験を積みながらも自国を戦場にして来なかった強みも充分に味わされた。
かの国が最初から妥協してくれれば失わずに済んだものも多いが、敵としても尊敬できた男だ。
[彼と、その背後にいる者を思って、頷く。]
おまえにも、そのような敵が、あるいは味方がいるのだろう? ウォレン。