― 天上宮・門付近 ―
[出立する一団向け、祈るように瞳伏せていたかの御方>>+15は、しばらくしてこちらへ視線を向けた。
そちらからも歩み寄る神妃に一礼し]
はい。
守護者の任を正式に譲り渡し、しばらくは慌ただしくしていたものの、今はようやく落ち着いたところでして。
[肩書きを言い直す姿に僅かに笑みを零す]
そうですね……依り代という大役を降り、霊亀様を内に感じることがなくなったという意味では、「変わり」はあったのかもしれません。
[借り物と重々承知はしていたものの、大いなる力を失ったという変化は、護りを担う者として無視できるものではなかったから]