―アンダー・ザ・ローズ―[そうして手が空いた頃、喫茶店のドアを潜ったのは引換券をどうしようかと思ったからだ。それに急いでいた所為で土産も買っていない。同じ人物が経営している店なら、関連する商品でも扱っているのではないかと。店内に旅館でも見た顔を見て、おやと思う。]――どうも。奇遇ですね。[ヴォルフにも何やらあげているのを見て、犬(狼)用の品でもあるのか、と思いながら、空いている席に腰かける。]