[擁護をする男を見つめる。]
強い吸血種が欲しいのかどうかは知らないが、お前がそう思うのならそうかもしれないな。
そうだとしても、アレがその危険性を分かっていて尚求めているのなら、お前がどうこうしようとするのは筋違いだと思うが?
まあ、それはお前の矜持でもあるのだろうからこれ以上突き詰めても意味はないか。
監視をしたいならするがいい。
ただ、先ほども言った通り俺はルージュが誰かは知らない。
確かに、実際耐えがたい飢えに苛まれ、アレの望むままに互いに手を出し合っているのは俺たちだ。
だが、それの原因はアレの行いだ。
それを何もしていないとは決して言えないし、思わない。
[そう目を見たまま返した。]