[あのときの船内放送は、耳に焼き付いている。
当然だ、それはエインヘリャルなんていきなり呼ばれたら心臓がひっくり返る。
ファイルの内容を改めながら、ぶつぶつと]
エインヘリャル、が、俺たち
――… なんの因果だろな。
グレイプニル――もしかして、これがメリー?
フェンリルを探せ……
さっきの狼、だよな。
[フェンリルの参考画像は、銀の毛と紅い目を光らせた巨大な狼――]
『ヴォルヴァの声』?
[それが、何かの手掛かりなのだろうか。
予言の巫女の説明はファイルにもあるのだが……]