―カタリナの家・リビング―
パパとママ、ちゃんと逃げられたのかな…
[家じゅうを一通り見て回り、両親の不在を確認する。
ここにも宿にもいないということは、村の外に避難できたのだろう。
そう信じたい。
少なくとも、先程見た雪の中にはいないことを願うばかりだ。
そして、リビングのソファに横たわる、遺体を見下ろす。
それは、まぎれもなく自分の姿。
眺めれば眺めるほど、自分は死んでしまったのだなという実感が湧いてくる。
しかし、まだそれを認めたくなくて。
ぽろぽろと、あふれる涙を止めることが出来なかった。]**