アイリ様とラバル卿の縁談は、いいご縁だと思ったんだけどね。[近くに来たリーゼロッテを手招きで呼び寄せ、女の噂話を始める。二人の事情を知らないようだから、わたしが後輩に教えてあげるの] でもあんな調子よ。 何の気遣いか知らないけど、ラバル卿は一定の距離を置き続けて、押しが足りないというか踏み込めないっていうか。 ……あなた行って、慰めてさしあげなさいよ。[わたしじゃ差し支えがあるから、と後輩の背中を押してアイリの方へと促した。*]