──── 回想 医務室 ────
真里……さん…………
マリエッタさんじゃ……ないんですね……
すみません……どなたかが言ってるの…聞いただけで…
あ……えと………私の事はアイリでもアイリスでも………
その……呼び捨てで……大丈夫……なの…
真里……よろしくね……?
[まだ震えは収まらないけれど、声は小さいままだけど、少しでも慣れるために提案は自分から。
ちらりと目線を上げる。
"真里"という名前だが、おそらく男性だろう。
彼はふわふわとまだ慣れない動きで私を励まそうとしてくれる。
"気にしなくていいよ"という言葉に、違う、そうじゃないの、と首を振りそうになって止める。
代わりに少し笑みを浮かべた。]
うん………ありがとう。