人狼物語−薔薇の下国

21 剣と想い ─少年たちの継承戦争─


【墓】 籠鳥 マリエッタ

[意識が戻った今、さすがに短剣は没収されるかとも思ったが、結局提出を命じられる事はなかった。
 それは、シュテルンが言い置いていた事もあるだろうが――
 最大の理由は、自身もよくわかっていた]

 今のわたくしに、貴方がたに斬りかかる力など、ありませんものね。

[寝台に体を起こすのがやっとで、長く会話することも困難な状態。
 近々捕虜交換の運びになると聞かされてはいたが、海精軍に戻った所で、戦線に復帰できるとは思えなかった]

 いえ、それどころか――

[何より自分の体を知る精霊師に思う所はあったが、それを口に出すことはなかった]

(+16) 2013/07/17(Wed) 21:17:59

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