……ねえ、シェットラント。
君の望みは、何だったんだろう?
[昔のままの中庭。
兎と猫を見送った視線を、金の髪の友人へと戻す]
僕は、
あの頃のような平和が、ずっと続けばいいと思っていた。
文化も、血統も、考え方も違う人々が、互いを尊重して、穏やかに過ごせればいいって。
……でも、もし、どうしても戦争が止められないのなら。
僕は、自分の大切な人たちだけでも、無事でいて欲しいって願ってた。
父を護ったのも、きっと……国のために力を尽くしている人だからという以上に、僕の大事な父親だからだ。
僕だって、だいぶ利己的なんだよ。