…。
[やがて人間から黒い毛並みの獣に姿を変える最後の人狼を見て、深く大きなため息を漏らす。]
[そこからは、ただ黙ってじっと見ていた。幼馴染同士のやりとりに口を挟むことは、相手に聞こえなくても無粋だと思ったから。
赤毛の男が銃を取り出し最後の人狼に向けた>>5:109ときは、さすがにひやりとした。けれどもシモンが自分を撃ったときとは違い、発射されることはなかった>>5:111。
赤毛の男と最後の人狼とのやりとりを最後まで黙って聞いていた。
子供のような慟哭>>5:107が、痛いくらいに耳に残る――…。]