[それから、軽装になった彼に視線を向ける。]先刻、トオル様と試練に挑まれていたのですわよね。――何だか、世界樹に出発する前よりも素敵に見えますわ。[気付いたのは彼の纏う雰囲気。思い出すのは根の領域に向かう前にトオルに交わしていたやり取り。少女は内緒話をするように声を潜め、笑った。]