>>4:157>>+12――ふふ。あどけなく眠る赤子のよう。 貴女には“餞別”よりも。 甘い、甘い、幻想[ ゆ め]をあげましょう。[或いは、悪夢を。 古老が手を一振りし、円を描く。 彼女と娘の周囲三尋ほどが、闇色に切り取られる。 夜の湖面に沈むかのように、音もなく。 寝台は娘を乗せたまま、地下へと連れ去った。]