[神に祈るように手を組み、男を見上げるふたつの瞳>>+3。この雪原の中に存在するには、少女は酷く薄着だった。] ……そう、か[見える、聞こえる。己の同胞を前にして、視認されなかったこの姿。 それが見えるという事は、すなわち――] ………どうして、死んでしまったんだ[天魔は人狼に食われる存在ではない。どんなに獰猛な牙を突き立てられようと、肉を貫けない。彼らの牙に鈍い痛みを残すだけ]