[知らない街、知らない匂い。 『ヴォルケンシュタイン家』を知らない街の人々は、シュテルンに対するのと同じごく自然な笑顔を自分へも向けてくれた] ああ……こんな世界いきかたが、あったんだ。[外の世界を知らなかった少女は、いつしか自ら手を差し出し、街へ駆け出すようになっていた]