[ どこかで、太刀と斧槍が激しくもどこか楽しげに火花を散らし、また別のどこかで剣に寄らぬ戦いが火花を散らしている...そうして、もっと別の...常ならぬ空間では、男も見知った人々が因縁めいた争いに巻き込まれもしていたのだが...それらの争いも今は、男からは遠い ]
港の写真?いや、それは今は許可できん。
どうしてもと言うなら、後でモルトガット軍の許可を得てからにしろと伝えろ。
あちらの指定に従えば、一枚くらいは撮影できるだろう。
[ 同行してきた写真技師が、近づいてきたモルトガット帝国の港を撮影したいと申し出てきたという部下の報告に、そう答えて苦笑を浮かべる ]
...気持ちは分からんでもないが、下手をすればスパイ行為と見なされる。そう説明してやれ。