[ヨアヒムの反応を窺い待ちする間も、雪は空から注ぎ、体を巻く。
ああ、俺も珈琲のみたいな。何て考えながら、しかしふとひとつ別の考え事が脳裏を過ぎっていた]
(――――しかし……
クララも、可哀想にな……)
[同い年の幼馴染、とても面倒見がよく優しい。
あの通り活発悪ガキ小僧な自分とは対極である為、ある面綿密では無いが、しかしそれでも幼馴染を名乗る程度の縁絆は存在すると断言は出来る。
そんな彼女の不憫を思いやる意識。
もしヨアヒムが聴けば、初めは殺されたその身を哀れんでの事と勘違いするだろう が…]