シメオンさん……。
覚えていて、下さったのですね……。
ありがとうございます……。
[でも、彼の声はどこか震え……涙声だったように聞こえたのです。
普段の好奇心旺盛の私なら、下へ回りこんで彼の表情を伺おうとしていたのでしょうが、泣いているのだとしたら、覗き見なんてされたくないですよね。
私が死んだ話を聞き、血相を変え飛び出したのを当時の私は知る由もはなかったのですが>>3:191。
クールに見えて実は熱い方ですよね、シメオンさん。]
……シメオンさんが奏でる熱情に溢れた激しい曲、聴いてみたいです。
息抜きされる時にでも、演奏して下さい。
私はいつでも聴きにいきますから。
[今更ながら、彼に聞こえぬリクエストを告げたのです。
同時に、トールさんは手にしていたエレキギターで、ドロシーさんの為にと演奏を始められました。
静かなNルームに響き渡る、別れと再会の曲のジャズアレンジ。
彼の優しい演奏を聴き入り、終わった暁には、私は惜しみない拍手と賛美を彼に送りました。*]