――4d・Nルーム――
[ダーフィトが去ってから、私は暫くNルームを離れることが出来ませんでした。
後悔と悲痛を抱えたまま>>3:+49彼を追いかけたかった想いは当然あったのですが。
同時に、彼が私に添ってくれたことに対する余韻を少しでも長く感じて居たかったのです。
一人、私の体が安置されているコクーンの隣に座り込んでいると、エレキギターを持った何度か見かけた男性――確かデータによると、トールさん>>4:243と、シメオンさんがNルーム内に来られました>>4:252。
シメオンさんは俯き加減で、黒いフードもあり表情はよく見えなかったですが。
流石に二日酔いは回復したでしょうが、彼も足が悪かったはず。
大丈夫なのでしょうか、とふわふわと近付いた時、彼がぼそっと呟いた言葉が聞こえました。]