[ 振り下ろした刃を敢えて受け止めたディークは、痛みに耐えて糸を閃かせる ]
くアッ!
[ 咄嗟に身を引くが、ざん、と鋭い一閃が胸元を裂いた ]
それは...こっちも、ご同様、だな。
[ このまま堕ちるのは御免だ、と言い放つ言葉に、く、と喉が鳴る。
結局のところ、この若者を好敵手と認めたのは、産まれ育ちも、種も違う相手ながら、どこかに似た芯を感じ取ったからかと、改めて納得する ]
おおぅっ!
[ 刃に変化した蒼が、闇切り裂いて右肩へと落ちてくる。男はそれを、戻した刃で受け止めて...気合と共に焔を闇に燃え上がらせた、が ...]
キィ――......ン!
[ ふいに響いた、甲高い音と共に、蒼を受け止めた刀が半ばから折れて、空に飛ぶ。そして阻むものの無くなった鋭い斬撃が、男の右肩へと真っすぐに落ちて ]