─ 調査出立まで ─
[準備と言っても、基本軽装の為防具を身につけるのはすぐ終わる。
動きを阻害しない革の胸当てと、関節の保護具。
それと、自身の身丈には大きめの複合弓と矢筒を持てば武装は整う。
食糧や救急用品なども用意することを加味しても、然程の時間をかけることも無く完了した。
そして、その時間はやってくる]
…それじゃ、
…いって、きます。
[出立の挨拶をして、歩き始めようとしたその足が一旦止まる。
それは調査隊の見送りの中に見つけた養い親の顔が、不安そうに見えたから。
どうしてか解らない、あのもやもやがまた、胸に少し沸く。
それを微か、頭を振って。神官長や、癒者、神官騎士の顔を浮かべ、一つ、頷き]