─────── …っ !?[ざわり、肌が一気に総毛立つ。極寒の寒気にも似た震えは、歯の根が噛み合わぬ程。獣の感覚全てが、この先に在るモノの存在を畏れ、怖れる。『こちらには何もないのでは』何処からか聞こえたその呟きに、かろうじて頭を振るも声すら出せない。そんなタチアナに代わり、近くに居た騎士が否定を紡いでくれた後]