[あの後、どうなったのだろうか。そもそも今はどれぐらい時間が経ったのか。それすらわからない。あいつは――生きているだろうか。茨の城に来てから共鳴していた念の意識も眠っているのか生きていない。生死を別ったからつながらなくなった。というならば幸いである。今わかるのは唯一つ。自分にとって、ここ数年間一切離れることのなかった改造を受けて浸食をしようとする魔の存在が――]