……逃げた?どうして。 『あんたの一撃が効いたんじゃないかしら?』 それなら、いいんですけど…… 『だとしても、撃退させただけでもよくやったわ。 ささ、あれの情報を他の魔女達に教えに行きましょう。今度はちゃんと仕留められるようにね。』[そのまま、変身を解いて自宅へ戻ろうと契約者と言葉を交わしながら商店街の中央通りへと歩いた。――けれど、彼がその情報を他の魔女達へ伝えることは無かった。なぜなら、その時既に妖精の歌い手と呼ばれる魔女《シルヴェストリス》は、ディアボロス《ラプスカムイ》に狩られてしまったのだから]