[公園の入り口で中にいる友達を見つけ、大声で"お待たせ〜!"と言いながら駆け寄る。
私が一番最後だった。
公園には私達以外にも人がいた。
ベビーカーを押す女の人。
砂場で山を作っている少年。
その少年の傍にしゃがんでいる女の人。
ベンチに座っている男の人。
────あ、あの人かっこいい。
年齢はいくつくらいだろうか。
わからないけど、私よりも10歳以上上なのだと思う。
気がつくと私はその人をじっと見つめていて、相手もこちらに気づいたようだった。
目があって、瞬きをせずに5秒間。
周りの音がシャットアウトされ、背景は白色。
まるでどこか違う空間に2人飛ばされたような感覚。
そうして私は微笑んだ。
コレガ全テノ始マリ。]