― まどろみ ―[感じた熱がいつ引いたのかはわからない。 それは、どこか心地よくもあったから、うっかり沈み込んでいた] …………。[思えば、砦の攻防戦からずっと、最低限の休息しかとってこなかったなぁ、とか。 帰還した日に魔女殿と飲んでから、ゆっくり飲む事もできなかったなぁ、とか。 そういや、後で飲みに付き合わせようと思ってたのに先に行きやがってあんにゃろう、とか。 ある意味どうでもいいような事がふっと浮かんで、消えて。 どこからか聞こえた、いくつかの声に、ふ、と意識がゆらいだ]