――…はぁ、 そう、 猫は、逃げおおせたか。 [薄ら目を開いて、その事実だけはふと感じた。そりゃあよかった。森の廃墟で、ファミルのたんまり溜めた宝石郡と共に、猫の村でも作ればいい。精霊だって妖精くらいになら、手を貸してくれるだろう。再び、微睡む。**]