[それと同時に沈んだ意識は、緩やかに浮上したのだが。開いた瞳には、同行していたはずのヴェルナーとクララの姿も見つけられず。見慣れたはずの、仕立て屋の並ぶ街並みも見当たらない]……ここは、どこだ。[不安に後ずさりかけて、とん、と背中に何かが当たって。見上げると、自分の本体───と同じ形、同じ色の大きな花に目を瞠った*]