期待されてんのか…[ふと、右手に視線が降りた。包帯の巻いている手は、ほんのり赤が滲んでいる。さっきの試験で傷口がまた開いたのだろう。痛み止めのおかげで今は何の感覚も無いが、包帯替えないとなと、治療室ではなく寮の方へと。]カッちゃんの事だから、倍率的にか微妙なとこだな。[そう口にするも、端は自然と上がっていた。そこに向けてもう何も出来る事はないが、取れるといい――と、何時も以上に強く思ったのだった*]