[ビジネスなんて、そんな馬鹿なこと。 ――100億積まれたって願い下げだ! 伝説なんてこれ以上重ねてなるものか。 今すぐに。終わってくれ。 これ以上“誰も”、傷つく必要なんてないんだから。 怒りを込めて、全身全霊で、オットーをにらみつける。 真っ暗闇に染まっていく視界の端に、映る白い影は、 月の色を透かして輝いて見えた。**]